愛媛大学マルチスピーシーズ・キャンパス事業の背景と現状

ルプレヒト クリストフ・中山真里(愛媛大学)・𠮷田葵(アオイランドスケープデザイン合同会社) ・崔麗華(東京都環境科学研究所)・笠松浩樹・島上宗子・竹島久美子・徳岡良則・竹下浩子・向平和・ヒディング アドリアナ(愛媛大学)・安藤俊子(愛媛大学附属高校)

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国内外の大学が教育研究に限らず組織として生物多様性や自然再生に直接貢献する期待が急増している一方、多くの大学の取組が脱炭素に限定している。本研究では愛媛大学が2022年から導入した、すべてのいきものを視野に入れるキャンパスづくり事業の背景、様々な活動、そして課題や他大学連携の展望を分析し紹介する。

京都鴨川沿いにおける近代邸宅の数寄空間に関する研究−夷川・二條間を対象として

竹田桃子・福井亘(京都府立京都府立大学大学院)

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明治中期、前田又吉氏が「京都常盤」を開業し、庭園には鴨川からひいた遣水、築島、茶室などを設けた。また、隣家には製粉のための水車があったと推測される。明治後期から大正にかけて、藤田傳三郎男爵の「夷川邸」や山内宇三郎氏の「鵯御殿」といった別荘が築造され、鑑器会や茶会が行われていたことが明らかになった。

In the mid-Meiji period, “Kyoto Tokiwa” (Kyoto Hotel) was opened by MAEDA Matakichi, and the garden was designed with yarimizu stream from the Kamo River, an artificial island(tsukishima), and a tea house. It is thought that a water mill for flour milling was in the neighboring house.
From the late Meiji period to the Taisho period (1912-1926), it has become clear that villas such as Baron FUJITA Denzaburo’s “Ebisugawa Residence” and YAMAUCHI Uzaburo’s “Hiyodori-Goten” were built, and that antique appreciate club(kankikai)and tea ceremonies were held at these villas.

海岸付近の路面間隙に成立する海崖生植物群落の種組成に影響する要因

村上 健太郎・池田 瞬哉・吉田 創(北海道教育大学函館校教育学部)

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人工的硬質構造物が海崖生植物の生育地となる条件を明らかにするために,北海道南部の幹線道路沿いの路面間隙に生育する植物を線状被度法(長さ10 m)により調査した。ラセイタソウ,ハマボッスなどの海崖生植物が記録された。海崖からの距離,路面間隙の亀裂深など,各種の生育に影響する環境要因を特定した。