住民主体のコミュニティ活動による街区公園の利活用に関する研究

永田裕(熊本市都市政策研究所)・尹紋榮・石井裕子(一般財団法人 公園財団 公園管理運営研究所)

D18

本研究では10年以上にわたり地域主体が地域連携しながら開催している「鳥井原公園 四ッ角マーケット」を調査研究対象として、都市公園を含めた地域空間の利活用に係る実態や主体間関係の観点から経緯について整理する。さらに調査結果から得られた知見を踏まえて、街区公園の利活用促進のあり方について考察する。

兵庫県立甲山森林公園におけるプレーリーダーの育成プログラムについて

嶽山洋志(淡路景観園芸学校/兵庫県立大学大学院)

D17

兵庫県立甲山森林公園は、ひょうごパークマネジメントプランで「子育て支援型公園」として位置づけられている公園で、特にプレーリーダーの設置が求められている。今回、県立有馬富士公園で展開されたプレーリーダー育成プログラムを参考に、2021年度に本公園で実施した人材育成プログラムについて報告する。

東京都多摩地域里山の変遷100年~東京都保全地域に注目した研究~

崔麗華・國分優孝(東京都環境科学研究所)・酒井宥希(千葉大学 園芸学研究科)・飯田義彦(筑波大学 世界遺産学学位プログラム・自然保護寄附講座)・福井亘(京都府立大学 生命環境科学研究科)

D16

東京都は1974年以来、かつて里山として利用されていた緑地計50ヶ所を保全地域として指定管理している。都市の緑地となった現在の保全地域はその自然環境や利用形態は大きく変化してきた。本研究では保全地域周辺の土地利用がどう変化してきたかを比較した上で、保全地域の都市緑地としての現代的な価値を考察する。

東京都を対象とした上下流自治体連携による生態系サービス支払いの可能性

向井一洋(竹中工務店技術研究所)・寺田徹(東京大学大学院新領域創成科学研究科)・田中俊徳(九州大学アジア・オセアニア研究教育機構)・三輪隆・北野雅人(竹中工務店技術研究所)・井上竜太(竹中工務店技術本部)

D13

2024年4月から森林環境税の賦課徴収が始まり、効果的な活用が求められている。本研究では、東京都(多摩川流域を想定)を対象に上・中・下流それぞれの自治体が享受している生態系サービス(3種に限定)をInVEST等を用いて評価した上で、自治体連携による生態系サービス支払いの政策案を検討した。

都市ランドスケープにおける神社空間の構造と機能

飯田義彦(筑波大学)

D23

全国の主要な一宮神社を対象に、神社と都市空間の関係性を分析したところ、中核的な社叢、緩衝地としての信仰空間、周縁の地域産業やコミュニティ、公共サービスと地続きする周縁地という複層的な構造が見出された。持続的な発展を目指す都市においては、神社のもつ包括的な空間デザインは参照点として重要な役割をもつ。

首都近郊野菜生産地の土地利用および農業経営の変遷

南雲春香・寺田徹(東京大学大学院新領域創成科学研究科)

D07

首都近郊には大消費地への市場出荷を背景に野菜産地が形成されてきたが、市街化によりその経営環境は大きく変化している。本研究ではカブの産地として有名な千葉県柏市豊四季を対象とし、戦後から現在にかけての土地利用および農業経営変遷を相互に関連させながら分析した。生産者へのインタビューも踏まえ、産地の持続性を議論する。

グリーンインフラの機能評価とその活用に関する研究

金 甫炫・松本 浩・飯塚 康雄(国土交通省 国土技術政策総合研究所)

D06

本研究は、グリーンインフラの機能評価とその結果の活用方法について、自治体の行政区域を範囲とした複数の機能評価と総合的な評価を試行し、その結果を用いた緑地関連計画や施策への活用方法について検討した。機能評価は、オープンデータ等で実施可能な簡便な手法とし、自治体スケールやプロジェクトスケール毎の機能評価を行った。

地域と企業によるグリーンインフラ共創ー東京都江東区越中島エリアにおける実践報告ー

渡部陽介・松岡達也・橋本純・小松裕幸・照井英利(清水建設)・粟井瑞貴・木村成美(NPO法人・NPO birth)・佐藤留美(NPO法人Green Connection TOKYO)

D05

グリーンインフラの社会実装にむけ2020年から東京都江東区越中島を中心に企業と地域の共創プロジェクトを進めてきた。まち歩きやワークショップ、連携イベント等、アクションリサーチの結果、共創コミュニティ醸成には土地・技術・活動・価値観等について共通理解を深め、連携を探索・試行する過程の重要性が示唆された。

2011年~2022年までの人口動態変化と土地利用変化の関連性分析

伊藤渚生(MS&ADインターリスク総研株式会社)

D04

近年の災害では、孤立集落における災害支援等の問題点が浮き彫りになってきている。集落の集約化を進めるのか、集落経営を存続するか悩ましい問題である。この本分析においては土地利用の変化と人口動態を比較したうえで、この10年間における日本の過疎地域と都市地域を比較し、今後の都市論への議論の礎にしたい。

河川を活かした公園緑地の空間的特徴に関する基礎的調査

松本 浩・金 甫炫・飯塚 康雄(国土交通省 国土技術政策総合研究所)

C10

本研究は、河川と一体的な整備を行った公園緑地を紹介している文
献や事例集等からグリーンインフラの観点(多様な機能発揮)による事例選定を行っ
た上で、各事例の空間的特徴や活用状況について検討を行った。各事例に関する情報
収集は、主にWEBや文献調査によるものとし、空間構成が特徴的な事例においては、
現地調査を実施した。