学術文献データベース「Science Direct」における近年のバイオフィリックデザインに関連する研究の動向とその特徴

立松風太(東京農業大学農学研究科デザイン農学専攻)・森元真理

E14

本研究では、バイオフィリックデザインに関連する研究の動向を把握するため、文献データベース「Science Direct」において、研究の総数と年次変化、扱われている自然要素等を調査した。本研究の結果は、既往研究の動向や課題を把握することで、新たなアプローチの可能性を模索し、この分野のさらなる発展に向けた一助になると考える。

愛媛大学マルチスピーシーズ・キャンパス事業の背景と現状

ルプレヒト クリストフ・中山真里(愛媛大学)・𠮷田葵(アオイランドスケープデザイン合同会社) ・崔麗華(東京都環境科学研究所)・笠松浩樹・島上宗子・竹島久美子・徳岡良則・竹下浩子・向平和・ヒディング アドリアナ(愛媛大学)・安藤俊子(愛媛大学附属高校)

E13

国内外の大学が教育研究に限らず組織として生物多様性や自然再生に直接貢献する期待が急増している一方、多くの大学の取組が脱炭素に限定している。本研究では愛媛大学が2022年から導入した、すべてのいきものを視野に入れるキャンパスづくり事業の背景、様々な活動、そして課題や他大学連携の展望を分析し紹介する。

京都鴨川沿いにおける近代邸宅の数寄空間に関する研究−夷川・二條間を対象として

竹田桃子・福井亘(京都府立京都府立大学大学院)

A01

明治中期、前田又吉氏が「京都常盤」を開業し、庭園には鴨川からひいた遣水、築島、茶室などを設けた。また、隣家には製粉のための水車があったと推測される。明治後期から大正にかけて、藤田傳三郎男爵の「夷川邸」や山内宇三郎氏の「鵯御殿」といった別荘が築造され、鑑器会や茶会が行われていたことが明らかになった。

In the mid-Meiji period, “Kyoto Tokiwa” (Kyoto Hotel) was opened by MAEDA Matakichi, and the garden was designed with yarimizu stream from the Kamo River, an artificial island(tsukishima), and a tea house. It is thought that a water mill for flour milling was in the neighboring house.
From the late Meiji period to the Taisho period (1912-1926), it has become clear that villas such as Baron FUJITA Denzaburo’s “Ebisugawa Residence” and YAMAUCHI Uzaburo’s “Hiyodori-Goten” were built, and that antique appreciate club(kankikai)and tea ceremonies were held at these villas.

海岸付近の路面間隙に成立する海崖生植物群落の種組成に影響する要因

村上 健太郎・池田 瞬哉・吉田 創(北海道教育大学函館校教育学部)

E12

人工的硬質構造物が海崖生植物の生育地となる条件を明らかにするために,北海道南部の幹線道路沿いの路面間隙に生育する植物を線状被度法(長さ10 m)により調査した。ラセイタソウ,ハマボッスなどの海崖生植物が記録された。海崖からの距離,路面間隙の亀裂深など,各種の生育に影響する環境要因を特定した。

オンライン配信について


オンライン配信のURLは、各プログラムのページに掲示します。

U30デザインコンペ二次審査会公開シンポジウムはパスワードなしで視聴できます。
研究発表会ミニフォーラムは、大会共通パスワードを入力する必要があります。

大会共通パスワードは、6月14日頃にPeatixで申込したメールアドレスに送付します。
現地参加の申込者にも送付します。 

また、ミニフォーラムの一部は期間限定でのアーカイブ配信を予定しています。

なお、2024年度全国大会におけるオンライン配信は、現地参加を補完するものとの位置づけです。
限られたリソースの中での準備であり、マイク、映像機器、ネットワーク回線などのトラブルにより質の高い配信が提供できない可能性があります。
 この点について、あらかじめご理解を賜りますようお願いします。

MF企画者向け情報

会場の環境

教室の環境
机・椅子は固定です。
教室配置図
教室配席図

※オンライン配信の環境(予定)

オンライン配信は、Zoom Proを用います。Zoom及びMicrosoft Officeをインストールし、有線接続したウェブカメラ付きWindows PCを1台用意します。
複数のPC等を使用したい場合は、教室のWiFiを使用することになります。
eduroamがあり、またMeijo-WiFi解放を予定していますが、回線の質などの保証はできませんで、企画者の責任のもとで使用してください。
会場の音声の集音は、設置されたマイク(3本)のみで行います。
(実施環境・使用機材等の詳細は変更の予定があります)。

オンライン登壇者が居る場合には、オーディオミキサーを設定し、音声のハウリング防止を行います。これらの準備のために、基本的には急遽のオンライン登壇者への変更は困難であることをご理解ください。


ミニフォーラムの運営

募集時にお知らせしたように、スライドの投影やオンライン配信などのサポートは行いますが、ミニフォーラム運営上の責任ならびに経費は,企画責任者及び参加者が負うものであることにはご留意ください。

国立公園指定 90 周年を迎えて,国立公園の経済効果と今後の政策を考える


日時:2024 年6月 16 日(日)16:35~18:05

場所:名城大学天白キャンパス共通講義棟北 N102号室
配信:https://zoom.us/j/3159932995

目 的:日本で最初に国立公園が指定されてから本年で 90 周年を迎える。1934 年3月に瀬戸内海,雲仙,霧島が指定され,国立公園行政がスタートした。その後,時代の変遷とともに,国立公園として評価される自然景観は多様化し,指定地域も拡大した。公園の管理体制の拡充も進み,近年では,国立公園満喫プロジェクトもスタートしている。他方で自然を取り巻く社会経済的な潮流も大きく変化している。2022 年 12 月の生物多様性条約 COP15 の「昆明モントリオール生物多様性枠組」では,2030 年ミッションとして,ネイチャーポジティブの考え方が示された。2023 年9月には,TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)がリリースされている。自然を資本として捉え,経済の中で適正に評価していくことで,その保全や質の向上を図る取組みは国際的なトレンドになりつつある。わが国の国立公園についても改めてその経済的価値を見える化し,コストではなく,投資としての取扱い方を考えていくことも重要である。行政だけでなく,民間投資により国立公園の価値を向上させ,経済効果を高める仕組みづくりが重要である。こうした課題認識の下,国立公園の経済効果と今後の施策のあり方について考察を深め,100 周年に向けて国立公園の変容・進化を促すための契機とする。

主な参加者と役割:

1)趣旨説明
則久雅司(環境省自然環境計画課長)

2)国立公園の経済効果(経済循環)分析

2-1)栗山浩一(京都大学教授):環境研究総合推進費「国立公園の環境価値と利用者負担政策の評価手法開発に関する研究」の研究成果(中間評価を経て)(仮)

2-2)橋爪政吉(三重県志摩市長):自治体からみた国立公園の価値(仮)

3)国立公園の経済的価値を向上させるための取組

3-1)番匠克二(環境省国立公園課長):国立公園満喫プロジェクトから面的魅力向上の取組へ(仮)

3-2)大田原博亮((株)地域経済活性化支援機構 執行役員 マネージング・ディレクター):REVIC(地域経済活性化支援機構)の取組(仮)

4)ディスカッション
「国立公園の経済価値とその向上のための投資(財源)のあり方(仮)」上記発表者の他

司会
愛甲哲也(北海道大学)

コメンテーター
下村彰男(國學院大學),寺崎竜雄(静岡県立大学),山本清龍(東京大学),町田怜子(東京農業大学)

連携する団体:自然公園研究会,環境省自然環境局

都市公園リノベーションの計画技法の体系はいかにあるべきか


日時:2024 年6月 16 日(日)16:35~18:05

場所:名城大学天白キャンパス共通講義棟北 N106号室
配信:https://zoom.us/j/7440394635

目 的:我が国における都市公園の新設事業がどんどん減少していくなか,ランドスケープ界においては,その事業量確保のため「リノベーション事業」を計画的に事業化し,着実に実施していく体制整備が必要となっている。このようななか,近年各地でリノベ事業が進められるようになってきたが,その事業経緯を見ると新設公園のようにマスタープランから始まる計画的な整備というよりも,その現場ごとに生じた事情などをきっかけに事業化されたものが多く,どのようにリノベ事業を計画し,事業化し,さらに事業を運営していくのか,体系的に確立したものがない。そこで,本研究推進委員会ではリノベーションの計画技法を体系的に明らかにしていくため,先進的なリノベ事業の内容分析を進めてきたが,それらの成果をまとめ「生まれ変わる公園―公園リノベーションの指南書―」を 2023 年7月発刊した。本フォーラムではその内容を会員と共有し,意見交換を通じて今後さらに深めていくべき方向性について議論していきたい。今回は,まちづくりを誘導する身近な公園のリノベーション手法,管理運営のノウハウをリノベーション計画にフィードバックする手法,そしてリノベーションを支援・促進する制度の面からリノベ事業に取り組んだ経験を踏まえたコメントをベースに議論を進めたい。

主な参加者と役割

登壇者1
平田富士男(兵庫県立大学):事例の整理から見た現行のリノベーション事業の業務内容とそこでの課題

登壇者2
塚田伸也(前橋市):緑の基本計画をテコにまちづくりを誘導する身近な公園のリノベーション計画の策定と事業化

登壇者3
平松玲治((一財)公園財団):管理運営の成果をリノベーション計画にフィードバックする仕組みのあり方

登壇者4
曽根直幸(国土交通省):公園リノベーションを支援・促進する制度とその活用方法

以上の話題提供をもとに議論を進め,新設の計画技法との差異の明確化し,これからのリノベーションの時代において,ランドスケープ界が取り組むべき計画技法研究の方向性を議論する

連携する団体:ランドスケープ経営研究会,都市公園リノベーション計画技法研究推進委員会

日本造園学会公開デザインコンペは何を問うか

日時:2024 年6月 16 日(日)16:35~18:05

場所:名城大学天白キャンパス共通講義棟北 N105号室
配信:https://zoom.us/j/5031478581

目 的:日本造園学会では,全国大会の一環として継続的に公開デザインコンペを実施している。しかし,コンペ結果に対する多角的なレビューやコンペ開催後に出題内容や講評形式に対する議論は十分に行われていないと思われる。また,日本建築学会主催の設計競技や「景観開花。」などの他のコンペと比較した議論も重要であると考える。2025 年に創設 100 周年を迎えるにあたり,学会では節目の機会としてさまざまな活動・取り組みについて集約し,新たな方向性について議論している。コンペについてもレビューを行い,今後のあり方をあらためて議論するべきではないだろうか。本フォーラムでは,ランドスケープの将来を担う若手世代と共に,これからの日本造園学会コンペについて議論し,新たなパラダイムを模索する。

主な参加者と役割

司会・趣旨説明
盛岡諄平(現代ランドスケープ)

話題提供1
大野暁彦(名古屋市立大学)「今年度の公開コンペ実施にあたって(仮)」

話題提供2 麻生美波(奈良女子大学)「学会デザインコンペのこれまで(仮)」

話題提供3 坂本幹生(ランドスケープ・プラス):「学会デザインコンペ以外でのデザインの講評の実情(仮)」

ディスカッション
上記発表者の他,宮園侑門(東京大学),井上雅也(神戸芸術工科大学),田中麻美子(奈良女子大学),他(調整中)

まとめ
村上修一(滋賀県立大学)

連携する団体:Alternative Landscape(日本造園学会 100 周年記念出版事業「動」ランドスケープ若手交流の会)